写真=拝殿周辺で放水を行う署員
明日26日の「文化財防火デー」を前に、上越南消防署は24日、戦国武将の上杉謙信をまつる上越市大豆の春日山神社で消防訓練を行った。上越北消防署の協力を受けて、本番さながらに放水などを実施した。
文化財防火デーは、1949年1月26日に法隆寺金堂壁画が火災で焼損したことがきっかけで、55年に当時の文化財保護委員会(現文化庁)と国家消防本部(現消防庁)によって制定された。60回目の今年、上越南署など上越地域消防事務組合の管内では、17日から寺や神社などで消防訓練や防火査察を行っている。
上杉謙信をまつる春日山神社の消防訓練には、両署合わせて車両7台と20人が参加。社務所から出火したとの想定で訓練が進められた。両署員は、雪が積もって足場が悪くなった同神社前の130段余りの階段をホースを担いで上がり、同神社の防火水槽や消防の水槽車を活用して拝殿や本殿への延焼を防ぐための放水を行った。
上越南署の石原克英署長は「文化財は地域や日本の財産となるもの。文化財防火デーを機に文化財保護の啓発を進めていきたい」と話した。