写真=「作中の"竜天に登る"は春先の季語だそう。書くだけでなく勉強になります」と佐藤さん
上越市春日新田2の佐藤栄治さん(76)による「かな文字書道作品展」が現在、上越市立直江津小学校1階の同市シニアセンター直江津ふれあい館で開かれている。3月18日まで、入場無料。
佐藤さんは、60の手習いで書道教室に通って以来、墨と筆による創作を続けてきた。柔和な作風のオリジナル墨絵「童地蔵」でも知られている。これまでに同館などで作品展を8回ほど開いてきた。今回は「かな文字は形が魅力で、筆の流れに美しさがある。決して難しいものではないことを伝えたい」(佐藤さん)と作品33点を発表している。併せて童地蔵や観音像を題材にした墨絵13点も展示している。
季節を先取りし、春を題材にした俳句や短歌を選んで書いた。詠み人の創作意図を書体に込めるために苦心したという。春の風、菜の花、幼子、小川など言葉の持つ印象も重視。字と空白の間合いで一幅の絵のように仕上げる、かな特有の技法「ちらし」に、佐藤さんならではの遊び心も効かせている。
万葉集、古今和歌集などから桜の歌を選び、4月下旬に同館で作品を展示する予定もある。
午前9時から午後6時まで。