写真=雁木の下につるされた大根
上越市高田地区で町家の景観保全などを通じて地域活性化を目指すNPO法人「街なみFocus(フォーカス)」(高野恒男理事長)は7日、雁木の景観作りの一環として、大町5の旧今井染物店近くで大根干しを行った。参加者は手際よく作業し雁木の下に大根の"すだれ"が出来上がった。
高野理事長によると、大根干しは30年ほど前まで、この時期になると高田の至る所の雁木で見られた風景。自家製の切り干し大根や漬け物を作るためで、すだれのように見えたという。同NPOでは2012年から市民らを集めて大根干しを行っている。
3回目の今回は約30人が参加。大町5の旭会館で桑取産の大根100本を手際よく拍子切りにし、切った大根5、6本を束にして縄に結びつけた。縄で結びつけられた大根は、旧今井染物屋近くの雁木に次々とつるされた。
初めて参加した大潟区内雁子の主婦(62)は「自宅でも大根を干すが、拍子切りにするというのは初めて聞いた。どんな切り干し大根になるか楽しみ」と話した。
同NPOでは、大根を1か月ほど雁木下で干して来年2月に開催する郷土料理教室で使う。切り干し大根を使ったいため煮や、酢の物などを作るという。
高野理事長は「昔ながらの方法を見直して今後も続けてもらい、町家の景観づくりにつながれば」と期待していた。