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安国寺の稲荷神社 115年ぶりに石祠を御開帳

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御開帳1.JPG

写真=115年ぶりの御開帳に行列を作って参拝する住民ら

 越後の守護上杉家の菩提寺だった「安国寺」があったとされる上越市西本町1、2町内に鎮座する稲荷神社が、今年で創建650年の節目を迎えたことを記念し21日、650年祭典を開くとともに、115年ぶりとなる石祠の御開帳を行った。
 稲荷神社は南北朝時代の1364年(正平19年)、安国寺の鎮守の神として、京都の伏見稲荷神社から分霊して建立された。その後、安国寺は1510年の上杉房能と長尾為景の争いや、御館の乱(1578年)で2度焼失し、稲荷神社も荒廃した。氏子らは石祠を守り続け、1899年には神殿を造営した。1907年に拝殿を新築、42年には社殿を新築し本殿を中に収めた。
 650年祭を主催した同町内会の黒津洋二会長は、「昨年4月に話が持ち上がった。祇園祭の屋台がちょうど建造60年に当たることから、一緒にやろうということになった」と経緯を話す。
 午前10時からの祭典に続き、石祠の御開帳が行われ、住民らが次々に参拝した。祠は高さ約85センチ、幅約45センチの石製で、中には秋葉神社の御札が収められていた。風間常樹彦宮司は「秋葉神社は火の神なので、防火を祈願したものだろう」と話す。
 地元西本町1の岡田明子さん(64)は「115年ぶりの御開帳なので、ありがたい感じがした。祠を開けるとき宮司さんの手が黒くなったと聞き、歴史を感じた」と話していた。
 記念講演では、風間宮司が稲荷神社の歴史を古文書からひも解いた。現在も年4回の祭礼などを続けていることに対し「祭りに神社総代、町内役員、各組長、神社役員が参列し、玉ぐし奉てんする組織は県内だけではなく、全国的にもたいへん貴重」などと述べた。
 境内では建造60年を迎えた安国寺屋台を囲み、祇園ばやしの披露や、子供みこしの巡行も行われた。


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