写真=ステージ前で元気に歌を披露する園児たち
上越市大手町の同市立高田幼稚園(井澤文夫園長・園児86人)で23日、創立100周年を記念する式典が開かれた。卒園者や元教諭らが多数出席し、在園児と共に園歌を歌うなどして節目を祝った。
同園は私立高田幼稚園として1911年に高田高等小学校(現大町小学校の前身)に付設され開園。翌年高田市に移管し、現大手町小学校の敷地内などを経て、82年に現在の地へと移転した。入園児が増えた大正と昭和にかけて保育室などの増築を重ねており、その当時の大工の厚意で付けたレリーフにちなみ「うさぎとかめの幼稚園」の愛称で知られている。
200人余りが出席した式では井澤園長が「子供たちの最善の利益のために幼児教育の本質を見極め、今後も質の向上を目指していきたい。皆と共に100年を振り返り、喜び合うことを通して新たな絆を深め、更なる発展を願う」とあいさつ。
前に出た年長児が38人は「おじいちゃんもおばあちゃんも高田幼稚園だったんだよ。100年前の幼稚園はどんなだったのかな」などと呼び掛け、年少、年中児らと一緒に「チューリップ」や「どんぐりころころ」など数曲を元気に披露した。最後は出席者全員で園歌を合唱し、幕を閉じた。
教室では、第1回の卒園記念写真から砂遊び、運動会、おやつの時間などを楽しむ園児たちの写真で園の歴史を振り返ることができるようになっており、卒園者らは当時を思い出しながら熱心に鑑賞していた。
50年代に同園を卒業したという同市本町6の60代男性は「高田公園に遠足に行ったことを思い出して懐かしい気持ちになった。新しい校舎に初めて入ったが、園児たちには明るく元気に育ってもらいたい」と話していた。