写真=触診で肘を調べてもらう児童
新年度からの幼年野球のシーズン開幕を前に20日、上越市学童野球連盟(小日向俊郎会長)は、子供らの肘のけがを防ごうと、同市木田2のバッティングドームホワイトウェーブで、加盟する選手らを対象に検診を開いた。県内の整形外科医らが、市内でプレーする選手約220人の肘を無料で検査した。
目視やエコー検査で子供らの肘を検査し、けがを早期発見しようと毎年実施している。新潟リハビリテーション病院(新潟市北区)の山本智章院長(56)を中心に、県立中央病院などの医師や理学療法士ら10人が検査を行った。
同連盟は今回、所属する児童のほか市内でプレーする中学生にも初めて声を掛けた。集まった選手たちは、問診票を書き、山本院長や専門医から肘を調べてもらった。検診の前後には、「お願いします」「ありがとうございました」と大きな声であいさつし、感謝の気持ちを表していた。
山本院長は、小学生の頃から野球に親しみ、現在もプレーを続けている。野球による肩や肘などの故障を防ぐ目的で予防方法を「野球手帳」として独自にまとめ、関係団体から表彰を受けている。山本院長は「子供たちは、痛みがあっても我慢してプレーしてしまうことがある。私たち大人が、子供たちの野球人生を守ってあげる必要がある。もちろん、子供たち自身も、痛みが出た場合はきちんと大人に報告してほしい」と呼び掛けた。
戸野目スポーツ少年団の横田勝喜君(11)は「お医者さんがボランティアで検査をしてくれるので、本当にありがたい。けがをしないように、アドバイスを守って野球をしたい」と話していた。