第二次世界大戦の被爆資料や写真を紹介する「平和展・ヒロシマ原爆展」(上越市、広島市など主催)が今日17日から、上越市本城町の高田図書館内の小川未明文学館で始まった。広島市の広島平和記念資料館の所蔵品である貴重な被爆資料などが展示されている。25日まで。入場無料。21日休館。
「平和展」は同所で毎年開催しているが、今年は戦後70周年という節目の年であり、上越市の非核平和友好都市宣言から20年を迎えることから、全国を巡回する「ヒロシマ原爆展」を誘致し、同時開催することになった。広島の被爆者の形見の品や、貴重なメッセージを記したパネルなど、「平和展」と合わせて約100点の資料を展示している。
このうち被爆資料は、変形したガラス瓶や、被爆した3歳児の三輪車のレプリカなど、計28点。いずれも広島市の広島平和記念資料館の所蔵品で、ガラスケース外の物は触ることも可能。熱線を浴びた瓦は、表面が溶けて泡状になって固まったため、ザラザラした触感が伝わってくる。
広島の街に原爆が投下された際のきのこ雲の写真は、街が一瞬で吹き飛ぶ痛ましい様子を鮮明に映し出している。
18日と19日には、10歳で被爆を経験した広島県廿日市市の寺本貴司さん(80)による講演が行われる。寺本さんは当時、爆心地から1キロの位置に住んでいたという。18日の講演会は午前11時と午後2時から、19日は午前11時から、計3回いずれも1時間を予定している。
設営準備のため上越へやってきた同資料館学芸員の土肥幸美さん(28)は「目を背けたくなるような悲惨な資料もあるが、広島が願う平和への思いを少しでも感じ取ってもらえたら」と話していた。
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平和願い、小川未明文学館で今日からヒロシマ原爆展
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