現在の上越市下池部出身で、近代郵便制度の創設などに大きく尽力した前島密(1835年-1919年)。来年の生誕180周年を前にして、市内では前島の功績などを知ってもらおうと、今月に入ってイメージキャラクターが発表されたほか、市民グループによるパネル展が開かれている。
前島は明治維新後、郵便制度の創設に貢献。このほか鉄道の建設や新聞刊行、陸運企業の立ち上げに関わった。
はがきで上越の観光をピーアールしている市民グループ「ちりつも観光プロジェクト」(渡辺一二三代表)は、4月に郵便の父と呼ばれる前島のキャラクター「ひそかさん」を作った。プロジェクトのメンバーで大和1の観光コンサルタント業、平原匡さん(36)がデザインを担当。1円切手に使われている密の写真をモチーフにした。
同プロジェクトは「子供たちにも前島密のことを広く知ってもらおうと考えた」と説明。今後、関係者と相談しながらキャラクターの活用方法を考えていくという。
また本城町の高田図書館内小川未明文学館市民ギャラリーでは27日まで「前島密一代記展」が開催されている。主催は市民有志のグループ「郷土の偉人前島密翁を顕彰する会」(堀井靖功会長)。同グループは北陸新幹線開業後を見据え、前島の功績を発信しようと顕彰する行事を企画した。
東京の郵政博物館が所有する、前島の一生や功績を表したパネルを複製して57枚を展示。このほか前島記念池部郵趣会の佐々木雄二会長が集めた前島に関する手紙や切手、資料なども並べられている。
同グループは「郵便だけでなく鉄道や新聞など近代国家の国づくりに功績があることを知ってほしい」としている。5月10日からは中央1の直江津学びの交流館で、同31日から本町5のミュゼ雪小町で展示を行う。
また6月7日にはミュゼ雪小町で前島に関する講演会を開催。郵政記念館研究員の講演や、落語家の三遊亭白鳥さんによる創作落語が行われる。
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郵便の父 前島密 パネル展開催中 イメージキャラも誕生
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