上越南消防署の消防士長、兼村修平さん(28)がこのほど、宮城県で開かれた「第46回全国消防救助技術大会」の「ロープブリッジ渡過の部」に出場し、入賞した。13日には、上越市の村山秀幸市長を訪問し、成績を報告した。
同大会は、消防士として必要な技術を競うもの。個人戦4種目と団体戦3種目が実施され、各都道府県大会などを勝ち抜いた精鋭が全国大会に出場した。
今年、上越地域消防本部からは、兼村さんが全国大会のロープブリッジ渡過に出場。高所に水平に張った長さ20㍍のロープを往復し、その速さや安全性を競った。県大会とは異なり、全国大会では順位付けが行われず、規定のタイムをクリアして安全性などの面で減点がなければ入賞となる。今年は52人が競技に臨み、49人が入賞。兼村さんのタイムは20・8秒で、20番台の成績だった。
今年は7月に記録した大雨による災害の影響で県大会が中止となった。そのため過去5年間の大会において、ロープブリッジ渡過で優秀な成績を収めていた上越地域消防本部に、同競技での全国大会出場権が与えられ、兼村さんが代表して出場した。
兼村さんは村山市長との面会で「全国大会に出てくる選手はレベルが高かった。競技前は緊張した」と当日を振り返った。タブレット端末で、競技中の動画も村山市長に見せていた。
村山市長は兼村さんの腕を握ると「腕力がすごいね」と驚いたような表情を見せていた。
兼村さんは「今年は県大会が中止になり、競技に出たくても出られない選手がいたので、県の代表として戦ってきた。入賞することで、市民の安全安心をアピールできた」と感想を語った。