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搾った油で天ぷら試食  アブラチャンの実を利用

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20140315 あぶらちゃん油採取.JPG

写真=手製の搾油機を使ってアブラチャンの実から搾油

 その昔、果実や樹皮から搾取した油を灯油として利用していたという植物「アブラチャン」。上越地域の自然案内を通し、地域の自然環境の保全・保護を目的に活動する「森の案内人 あぶらちゃん」(小日向順一代表)は15日、上越市土橋の市民プラザで、「アブラチャン」の実を使った搾油実験を行った。
 同団体は平成17年に同市が主催した環境学習指導者養成プログラムの修了生で構成。市内在住の40代~70代の8人が活動する。団体の名前でもある「アブラチャン」について学習を深めるうち、油分の多い植物で、火を灯す油として利用されていたということを知り、搾油実験につながったそう。
 実験は2008年、09年に続いて3回目。同日はメンバー5人が参加した。今回は11年~13年に上越地域で収穫したアブラチャンの実を利用し、年次別での搾油量や油質などの変化などを調べた。実をフードプロセッサーで粉砕し、布の袋に入れて約10分程度蒸し、熱いうちに搾油機に入れて油を絞り出す作業を行う。搾油は缶詰の缶と工具のC型クランプを使った手製のもので、これまで試行錯誤を繰り返して完成したものだという。
 実験の結果、昨年収穫した実、1126グラムから、約90グラムの油を搾取。ただ、実が古くなるにつれ、搾油量も減少し、油の色は黒ずみ、油の粘度が増すことなどもわかった。
 最後に搾油した油を使い、フキノトウを揚げ、試食。小日向代表(71)は「おいしいけど、油の濃度が濃いのか、油が口に残りますね。今後は搾油機の不具合を見直し、他の植物での搾油も行ってみたいです」と話していた。


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