写真=行田蓮が鉢に植え込まれた
写真=木暮さんから市川部長に行田蓮2株が手渡された
ハスで有名な埼玉県行田市(工藤正司市長)で天然記念物に指定されている「行田蓮(古代蓮)」が4日、上越市に寄贈された。ハスを題材にした人形制作を行う行田市の人形作家で、「行田市蓮の大使」を務める木暮照子さん(70)が上越市の高田公園を訪れ、行田蓮2株を上越市都市整備部の市川公男部長に手渡した。
行田市からのハスの寄贈は2014年4月に続いて2回目。寄贈されたのは行田蓮とアメリカ黄蓮を掛け合わせたハス「甲斐姫」3株で、この時に寄贈された甲斐姫は現在、同公園内極楽橋たもとにあり、これまで2回花を咲かせている。
上越市を訪れた木暮さんは、花蓮研究家としても活動しており、これまで自身の人形展を上越市で開催した縁もあるほか、上越市のハスにほれ込んだという。
今回寄贈された行田蓮は原始的な形態を持つ1400年~3000年前のハスであると言われている。行田市では1971年、焼却場建設工事の際に偶然出土し、2年後に自然発芽して一斉に開花した。濃いピンク色で一重の花が咲き、花径は25〜28㌢の大型種、花びらは13〜18枚と少なめという。
高田公園極楽橋のたもとで4日に行われた寄贈式で木暮さんは「ハスが美しい季節にこの場所で行田蓮が咲くと思うと胸が熱くなる」。行田蓮2株を受け取った市川部長は「甲斐姫同様、行田蓮も大切にさせていただく」と感謝の言葉を述べた。
行田蓮2株は同公園管理人によって極楽橋たもとの鉢に植えられ、水が注がれた。木暮さんは「ハスには土、水、太陽が必要。この場所はハスにとってはとても良い条件。歓迎していただきありがたいですね」。また「ハスを通して上越と行田の友好が続くことを願います。今年7月はじめにはきれいな花が咲くでしょう」と話していた。