写真=本物の魚を釣る「魚つりレース」。シートの下にビニール袋入りの魚が隠れている
上越市中ノ俣の地球環境学校体育館で9日、「中ノ俣雪上運動会」(石倉広司実行委員長)が開かれた。集落を離れて暮らす子や孫の世代も参加し、約80人が春間近の一日を、ゲームなどで楽しんだ。
「雪上運動会」は冬場の楽しい行事として長年続いていたが、1999年の旧中ノ俣小(現地球環境学校)の閉校で途絶えた。しかし5年後の2004年にNPO法人かみえちご山里ファン倶楽部の尽力で復活した。かつては雪の上で行われていたが、住民の高齢化などから体育館内に変更された。大会名はその名残り。
子や孫が飛び回る元気な声が体育館に響く中、菓子パンが吊るされたパン食い競走、粉の中のあめを手を使わずに取る「お化粧レース」など、楽しい7種類のゲームが次々と行われ、笑い声があふれた。
最後に行われた「魚つりレース」は、サバやタラ、イカなどの魚が入ったビニール袋を、かぎのついた釣り竿で釣り上げるゲームで、夕食のおかずを手に入れようと、参加者は真剣な顔つき。大物が釣れると、大きな拍手が沸いた。父が同集落出身で大潟区潟町に住む宮本爽吾君(9)は大きなタラを釣り上げ、「うれしい。タラは大好物ではないけれど、食べる」と話していた。
参加者の一人、栗崎トミ子さん(76)は、「魚つりレースは雪上でやった頃からある人気の競技。昔はそりに人を乗せて運ぶレースや、雪合戦などもやってにぎやかだった」と話していた。